「小4の壁」とは?小学4年生で勉強につまずきやすくなる理由

「3年生までは特に困っていなかったのに、4年生になってから勉強が難しくなった」
「計算問題はできるのに、文章問題になると手が止まってしまう」
「テストの点数が少しずつ下がってきた」
小学4年生頃になると、このような変化を感じるご家庭があります。
小学4年生は、学習内容が少しずつ難しくなり、これまでとは違った力が求められるようになる時期です。
こうした小学4年生頃に感じやすい学習上のつまずきは、一般的に「小4の壁」と呼ばれることがあります。
では、なぜ小学4年生になると勉強が難しく感じられるのでしょうか。
小4から「覚える勉強」だけでは対応しにくくなる
小学校低学年では、基礎的な知識や計算方法を身につける学習が多くあります。
算数であれば、
- 足し算
- 引き算
- 九九
- 基本的なわり算
など、まずは「やり方を覚えて、繰り返し練習する」ことで身につけられる内容が中心です。
国語でも、漢字を覚えたり、文章の中から答えを探したりする問題が多くあります。
しかし、小学4年生頃からは、
「覚えているか」だけでなく、「覚えたことを使って考えられるか」
が少しずつ求められるようになります。
この変化が、「小4の壁」を感じる大きな理由の一つです。
算数は「計算する教科」から「関係を考える教科」へ
小4の壁が特に表れやすい教科の一つが算数です。
例えば、低学年でわり算を習ったばかりの頃は、
「12個のお菓子を3人で同じ数ずつ分ける」
というような、イメージしやすい問題が多くあります。
12÷3=4
と計算すれば答えを出すことができます。
こうした問題を繰り返していると、子どもの中で、
「わり算は、大きい数字を小さい数字で割るもの」
という感覚ができてしまうことがあります。
整数だけを扱っているうちは、それでも正解できる問題が少なくありません。
しかし、学年が上がり、小数などが登場すると、この考え方だけでは対応できなくなります。
大切なのは数字の大小ではありません。
「何を求めているのか」
「それぞれの数字が何を表しているのか」
を考えなければならなくなります。
つまり、単にわり算の計算ができればよいのではなく、文章から数量の関係を読み取る必要が出てくるのです。
「計算できる」と「文章問題が解ける」は違う
小学4年生頃から、
「計算問題はできるけれど、文章問題が苦手」
という子も増えてきます。
これは不思議なことではありません。
文章問題を解くためには、
文章を読む
↓
何を聞かれているか理解する
↓
必要な数字を見つける
↓
数字同士の関係を考える
↓
使う計算を決める
↓
式を立てる
↓
計算する
という複数の作業が必要になるからです。
そのため、答えを間違えたからといって、必ずしも「計算ができない」とは限りません。
計算自体はできていても、
「どの計算を使えばいいのか分からない」
という段階でつまずいている場合があります。
小4以降は、このように「答えを出すまでの考える過程」がより重要になっていきます。
国語の読解力が、算数にも影響する
小学4年生頃から重要になってくるのが、文章を正しく読み取る力です。
これは国語だけの話ではありません。
算数の文章問題でも、
「何を求める問題なのか」
「どの数字を使うのか」
「それぞれの数字にはどのような関係があるのか」
を読み取らなければなりません。
理科や社会でも、文章や資料、グラフなどから必要な情報を読み取り、それをもとに考える問題が増えていきます。
つまり、学年が上がるにつれて、読解力は国語だけではなく、すべての教科の土台になっていきます。
「算数が苦手になった」と思っていたら、実は問題文の意味を十分に読み取れていなかった、ということもあります。
理科・社会も「知っている」だけでは解けなくなる
理科や社会も、学年が上がるにつれて少しずつ学習内容が複雑になります。
単に用語を覚えるだけではなく、
「なぜそうなるのか」
「資料から何が分かるのか」
「学習したことを使って説明できるか」
といった問題が増えてきます。
例えば社会では、資料やグラフを見ながら特徴を考える問題があります。
理科でも、実験結果を見て理由を説明する問題があります。
そのため、
知識を覚える → 問題の中でその知識を使う
という力が必要になってきます。
ここも、低学年までの学習との大きな違いです。
問題文も長くなり、必要な情報を整理する力が求められる
小4頃になると、問題そのものも少しずつ複雑になります。
文章が長くなったり、表やグラフが登場したり、一つの問題の中に複数の条件が書かれていたりします。
そのため、子どもには、
- 何を聞かれているのか
- どの情報が必要なのか
- どの順番で考えればよいのか
を整理する力が必要になります。
ここで重要なのは、問題を解くスピードだけではありません。
時間がかかっても、
「問題の意味を整理して、自分で考える」
経験を積んでいくことが大切です。
「なんとなく解いてきた」が通用しなくなる時期
低学年の頃は、授業を聞いて問題を繰り返していれば、なんとなく解けるようになることもあります。
しかし、小4頃になると、それまで曖昧だった理解が表面化することがあります。
例えば、
「なぜこの計算をするの?」
と聞かれたとき、
「そう習ったから」
「いつもこうやっているから」
としか説明できない場合です。
やり方だけを覚えていると、問題の形が少し変わっただけで解けなくなることがあります。
そのため、小4以降は、
「どうやって解くか」だけでなく、「なぜそうなるのか」を理解すること
がより大切になります。
自分で勉強する力も少しずつ必要になる
学習内容が増えてくると、学校の授業を受けるだけではなく、自分で復習することも重要になってきます。
例えば、
- 漢字を繰り返し練習する
- 間違えた計算問題を解き直す
- 分からないところを確認する
- テスト前にこれまでの内容を復習する
といった学習です。
ただし、小学4年生で急に、
「自分で勉強しなさい」
と言われても、何をすればよいのか分からない子もいます。
そのため、この時期は勉強の内容だけでなく、
「どのように勉強すればよいのか」
を身につけていくことも大切です。
小4でつまずいたときに大切なのは「原因」を見つけること
小4になってテストの点数が下がってくると、
「勉強が苦手になったのかな」
と心配になることもあると思います。
しかし、一言で「算数が苦手」「国語が苦手」とまとめてしまうと、本当の原因が見えにくくなります。
例えば、算数の文章問題を間違えた場合でも、
- 計算方法が分からなかった
- 問題文を読み違えた
- 何を求める問題なのか分からなかった
- どの計算を使えばよいか分からなかった
- 式は合っていたが計算ミスをした
など、原因はさまざまです。
大切なのは、「できなかった」という結果だけではなく、「どこで分からなくなったのか」を見ることです。
「どうしてそう考えたの?」と聞いてみる
子どもが問題を間違えたときは、すぐに正しい解き方を教えるのではなく、
「どうしてこの答えにしたの?」
「この数字は何を表している?」
「問題では何を聞かれている?」
と聞いてみるのも一つの方法です。
子どもに考え方を説明してもらうことで、どこでつまずいているのかが見えてくることがあります。
また、自分の考えを言葉にすること自体も、理解を深めることにつながります。
小4は、その後の学習の土台をつくる時期
小学4年生で学ぶ内容は、小学校高学年、さらに中学校での学習につながっていきます。
算数で数量の関係を考える力は、5・6年生で学ぶ割合や速さ、その後の中学校数学の方程式や関数にもつながります。
文章を読み取る力は、国語だけではなく、算数・理科・社会、そして中学校以降のさまざまな教科で必要になります。
だからこそ、小4の壁は、
「勉強が急にできなくなる壁」
というより、
「これまでとは違う学び方が必要になってくるタイミング」
と考えることができます。
eカテでは「どこで分からなくなったのか」を大切にしています
家庭教師のeカテでは、問題の答えを教えるだけではなく、
「どこまでは理解できているのか」
「なぜその答えになったのか」
「どの段階で分からなくなったのか」
を確認しながら指導を行っています。
同じ問題を間違えていても、その原因は一人ひとり違います。
計算が苦手なのか。
文章を読み取ることが苦手なのか。
知識はあるけれど、問題の中で使うことが難しいのか。
勉強の仕方そのものが分からないのか。
こうした一人ひとりのつまずきを見つけ、必要なところまで戻りながら学習を進めていくことが大切だと考えています。
小学4年生になり、
「以前より勉強に時間がかかるようになった」
「文章問題で間違えることが増えた」
「テストの点数が少し下がってきた」
という変化が見られたら、単に「勉強が苦手になった」と考えるのではなく、学習のどの部分でつまずいているのかを一度確認してみてください。
小4は、これからの学習につながる大切な時期です。
この時期に「なぜそうなるのか」を考える習慣や、自分に合った勉強の仕方を身につけることが、その先の学習を支える大きな土台になります。
